行雲流水~きららのブログ

好きな本のことを中心に、日々の想いを書いてみる

そんなことないでしょう?

 誰かと話しているとき、「そんなことないでしょう」と言われることがある。

「私、頭がデカイから合う帽子がないの」「そんなことないでしょう」「主人とはここ20年くらいろくに会話していない」「そんなことないでしょう」。謙遜しているかと思うのだろうけど、謙遜なんかしてませんよ。「頭デカイって大変だね」とか「別れたほうがいいんじゃない」とか言われたいのに。

 いちいち「そんなことないでしょう」「いやいやそうなんですよ」と必死で打ち消さないといけないからウザい。なぜ他人の話をそのまま信じてくれないのか。面倒くさい。

 しかしよく考えたら、それだけ日本人は謙遜というものをする民族なのだろう。相手は必ず自分のことを卑下しているからそのままに受け取ってはいけない。本音を言わない日本人。裏を読む日本人。

 よくある会話に「ウチなんか貧乏だから」と言うと「貴方のとこなんていいほうよ」というのがある。本人も、そう言われることを期待している。間違っても「へー貧乏って悲惨だねえ」などと言ってはいけない。

 「幸せですか」という質問に日本人は「幸せ」と答える人が海外の人より少ないと言うが、質問に対しても謙遜するのだろう。なんかもう、面倒臭くて嫌になる。