行雲流水~きららのブログ

好きな本のことを中心に、日々の想いを書いてみる

戦争インタビュー

 新聞や雑誌の、戦争経験者に対するインタビューを読むと、たいてい末尾にその経験者が

「もう戦争はごめんです、絶対にあんなことはやってはいけない」というような言葉で結んでいる。

 もちろん本当にそう言ったのだろう、それ自体を疑うわけではない、でもいつも軽い苛立ちを覚える。確かに戦争はどんどんやったほうがいいなどという考えの人は少ないとは思うが、じゃあどうすれば防ぐことができるのか。我々庶民の立場でできることは何か。そこをいちばん知りたい。相手は怒ったり泣いたりするかもしれない、でもそれくらい覚悟でインタビューしてほしい。

 偉い人たちには権力がある。でも我ら庶民には何もない。国の上のほうから・・・いやそれどころか、町内会で「竹槍訓練に出ろ」などと言われれば今の時代でも「はい」というしかないのではないか。悪口言われるのではないか。自粛警察に「うちは竹やり訓練に参加しない悪い国民です」という紙を貼られ、子供は学校でいじめられるのではないか。

 そういう話をなぜ聞かないのか。私はそこがいちばん知りたい。戦争を防ぐには何をしたらいいか。あのときはこうだったから戦争に反対できなかった、だからあなたがたは〇〇をしてください、などのアドバイスが聞きたい。昔の人がダメだったとか責める気持ちは毛頭ない。当時と今は世の中が違うんだから。

 教育だろうか、社会の仕組みだろうか。戦争にしろ消費税にしろ、大して反対しないうちになんでも決まっていくのではないか。国が変わらないのは私ら庶民が変わっていないからじゃないか。そんな気がする。