行雲流水~きららのブログ

好きな本のことを中心に、日々の想いを書いてみる

言葉に隠された差別(「モヤる言葉 ヤバイ人」アルテイシア著

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 いまだにセクハラとか差別ってこんなにあるんだなあ、女性というだけで苦労することいっぱいあるんだなあと改めて思う。そうやって日本はせっかくの女性たちの能力を生かしきれないままこの数十年、何となく国が栄えていないのも当然だ。

 若い頃、職場の新人に身長170センチをはるかに超えた長身の女性が入ってきた。歓迎会の席で「和田ア〇子という言葉は禁句です(笑」そう言って彼女は自虐的な笑いを取って同時に防衛線を張った。上手い言い方だなと感心したけど、これまでそうやって生きてきたのだろうなと思うと可哀そうな気もした。辛いよね。

 この本読んで驚いたのは、「子供がいるように見えない」という言い方。いまだにこんなこと言う人いるのかね。「子育てしてる女性ってオバサンくさい」ってことが前提になっている。あるいは、子供がいる女性はこんな派手な服装しないし夜遅くまで飲んだりしないよね、ということか。ただ私も数年前、一人で新幹線に乗って遠くの展示会まで出かけたら「ダンナさんほっといていいの?」と年配男性から言われて驚いた(不愉快だった)ことがある。

 ネットで20年以上言葉のやりとりしていて思うのは、男共から「それ男に向かって言いますか?」と思える言葉を浴びせかけられること。おもに知識系のことですね。知識に関しては男性は絶対に譲れないというところがある。もちろん男同士でもそうだろうけど、ましてや女に言い負かされるなんて言語道断。絶対に認められない。

 なるほど、それでなんでしょうね。世の中にはそういう男の暴言を「ハイハイ」と聞いてくれる素晴らしい場所がある。そこを「スナック」とか言うらしい。お金出してそっちに行ってほしいですね。やってらんねえ。

 

 ※この本は内容はいいのに文体が人によって好き嫌いの分かれるところだろう。同じ内容で変なジョーク抜きで書けば、もっと広く色んな人に読んでもらえると思う。私達は何の気なしにセクハラ・差別表現を、まだまだ使ってることがあるから。